カリフォルニア州の住宅市場予測
カリフォルニア不動産協会(CALIFORNIA ASSOCIATION OF REALTORS®)は、2024年の住宅販売が22.9%増加し、32万7100戸に達すると予測しています。また、2024年には住宅価格が6.2%上昇し、86万3000ドルに達すると予想しています。
彼らは住宅不足の深刻さが価格を押し上げると考えています。ただし、2024年には住宅ローン金利が少し下がる可能性がありますが、それだけでは家主たちに売却を促すには十分ではないでしょう。
家主は2025年まで待たなければならないかもしれません。その時になると、カリフォルニア経済が急速に成長し、より多くの購買者が購入することになるでしょう。高額の住宅価格と高い住宅ローン支払いが主な障害であり、これがさらなる家賃の上昇を引き起こし、インフレを助長します。
C.A.R.のシニアバイスプレジデント兼チーフエコノミスト、ジョーダン・レヴィン氏は、「経済が2024年に緩む見込みであることから、連邦準備制度は来年緩和的な金融政策を始めるでしょう。住宅ローン金利は2024年を通じて下降傾向にあり、来年の終わりまでに平均的な30年固定金利の住宅ローンは5%台半ばに達する可能性があります。」と述べています。
C.A.Rのデータによれば、今年は価格に強い上向きの圧力があり、積極的なリスティングが減少しています。長期間の高金利は多くの家主が売却を避け、ますます高い住宅ローン支払いに直面する選択肢を選ぶことになり、これはインフレ懸念が高まる中でますます問題となっています。
8月の住宅販売レポートは、おそらく驚くべきことに、CAR( CALIFORNIA ASSOCIATION OF REALTORS®)の2024年の見通しを反映しています。家主たちは高い価格を要求していますが、現在はその価格のオファーを受け取っているのは44％だけです。
8月に再び家価格が上昇
カリフォルニア州の家価格は、14か月ぶりに再び上昇しました。一戸建て住宅の価格は3.3％上昇し、売上は7月比で5.3％減少しました。
南カリフォルニアでは、家価格は7月から横ばいでしたが、一方でベイエリアでは0.4％の上昇が見られました。戸建て住宅およびコンドミニアム/タウンハウスの販売は、年初から15％から19％減少しました。中央部海岸では、売上は7月から1％増加しましたが、価格は急激に下落しました（-3.6％）。 中央値の家価格は85万9980ドルに上昇し、一方でコンドミニアムは65万7000ドルに達しました。
ベイエリアでは、先月、家価格がさらに5,000ドル上昇して126万ドルに達しました。
家価格は売上の4.3％増加で1,055,000ドル（0.4％上昇）になりました。サンタクララでは、家価格が2.9％増の185万2000ドルになりました。サンフランシスコ郡の家は7.9％増の157万6000ドルに達しました。
サンタバーバラでは、価格が30.2％上昇して129万5000ドルに達し、前年比で16.4％増加しました。
南カリフォルニアの家価格トレンドでは、以下のような動きがありました。
- サンディエゴの家価格は3.2％上昇し、100万ドルに達しました。
- オレンジ郡では、価格が0.8％上昇して131万ドルに達しました。
- リバーサイドでは、家価格が0.5％上昇して61万8000ドルになりました。
- ロサンゼルス郡では、中央値の価格が88万8000ドルに達し、8月には5.6％の売上増加がありました。
- ロサンゼルスメトロエリアでは、家価格が0.3％増の中央値79万2500ドルになりました。
- サンバーナーディーノでは、価格が2.1％上昇して中央値49万5000ドルになりました。
カリフォルニアのコンドミニアム価格は、8月に対して1.9％上昇し（前年比で6％増加）、売上は12.2％増加しました。
全体的な住宅販売の減少
2022年8月に季節調整済み年率で計算した既存の戸建て単独住宅の販売は、合計で254,740件で、7月から5.3％減少し、2022年8月からは19％減少しており、年初からは29.2％減少しています。
CARは、おそらく年末から2024年にかけて住宅ローン金利が下がると見ていますが、すべての経済学者が同意しているわけではありません。新しい住宅許可および着工は過去2か月で減少しており、建設業者の信頼指数は9月に45に低下しました。
住宅価格、家賃、エネルギー価格はCPI指数の重要な要素であり、インフレの増加により継続的な高い住宅ローン金利が発生する可能性があります。住宅所有者は現在の低金利に固定され、売却しない可能性があり、新しい住宅の供給不足が利用可能な住宅の入札を高める可能性があります。
カリフォルニアの住宅在庫および有効リスト
在庫は減少しており、市場に出てくる住宅も減少しています。
州全体のアクティブリストは5か月連続で減少し、過去4か月間の対前年比の減少率は20％です。アラメダ（-54.0％）、モノ（-50.9％）、コントラコスタ（-48.5％）のアクティブな住宅リストは、最も大きく減少しました。
そして、所有者たちは要求価格のより多くを受け取っています。なぜなら、C.A.R.の州全体の売価対リスト価格比率*は2023年8月に100％であり、2022年8月の98.4％に対してです。
住宅価格とともに住宅ローンの支払額が増加しており、これはゴールデンステートでの住宅の手ごろさがさらに悪化していることを意味しています。カリフォルニアの住宅ローン金利、支払額、手ごろさに関するRedFinのレポートによると、Redfinの家の販売価格はCARのものとほんのわずかに異なっています。
オレンジ郡のニューポートビーチは、前年比で14.8％の最高価格上昇率を記録し、6月には85件の住宅が売れましたが、前年比で25.4％減少しました。その地域の平均滞在日数（DOM）は、前年比で13日増加しました。
Zillowによるカリフォルニアの6月のレポート
一戸建て住宅の価格は約5,000ドル上昇し、中央値価格は762,981ドルになりました。
カリフォルニアの住宅ローン支払い
住宅ローン金利は再び7%を超え、さらに2回のFEDの利上げが行われれば、住宅ローンの支払いも0.5%上昇する可能性があります。高い金利が2024年にも続くならば、金利が大幅に上昇する中、住宅を維持するためにリファイナンスが必要なカリフォルニアの住民は苦しむかもしれません。
住宅在庫
住宅供給は、前年比で6月にわずかに増加し、在庫は前年から減少して2.4ヶ月分となりました。在庫は、アラメダ、コントラコスタ、モノ、サンタクララ、サクラメント、サンハクイン、サンディエゴ、ロサンゼルスの各郡で最も減少しています。
また、アトランタの住宅市場、ニュージャージーの住宅市場、ナッシュビルの住宅市場、デンバーの住宅市場、ラスベガスの住宅市場を含む他の市場の販売/価格トレンドも参照してください。
2024年にカリフォルニアの住宅価格は下がるのか？
購入者や賃借人は、価格が下がるのかどうかに興味を持っています。しかし、前述のように、経済学者やアナリストが2023年の景気後退を語っているにもかかわらず、住宅および賃貸住宅の供給が少ない状況が続いています。これは、買い手が家主の要求する価格に応じる中で、住宅価格が上昇することを意味します。これはまた、カリフォルニアの賃料が上昇する可能性があることを意味します。
住宅市場の予測に影響を与える主な要因
- 高金利および住宅ローン金利
- 住宅価格は2022年のペースとは異なるが上昇傾向にある
- 供給は減少し、これが価格上昇を後押ししている
- テクノロジーセクターの不確実性が需要を弱める
- 中国の経済的な課題がGDPおよび収入に影響を与える
- 低税率の州への住民および企業の移動
今年の予測
多くの不動産業者、住宅所有者、および売主にとって予期せぬものとなった債務上限危機が金利に上方圧力をもたらす可能性があります。金利が持続する場合、売上に対する楽観的な予測の多くを失望させる可能性があります。しかし、住宅不足が深刻なため、価格は依然として上昇するでしょう。
カリフォルニア不動産協会（C.A.R.）の副会長兼チーフエコノミストであるジョーダン・レヴィン氏は、「高いインフレ圧力が住宅ローン金利を上昇させ続けるため、住宅購入者の購買力が低下し、来年度の住宅の手ごろさが損なわれることになります。次の12ヶ月間、借入コストが高い状態が続くため、売り上げの後退と住宅価格の下方修正が2023年に予想されています。」と予測しています。
レヴィンはさらに、「住宅価格は、近い将来に金利が高止まりする一方で季節要因が影響するため、今後数ヶ月でさらに緩和されるでしょう」と付け加えています。
C.A.R.の「2024年カリフォルニア住宅市場予測」
基本シナリオでは、既存の一戸建て住宅の販売が来年になって22.9%増の32万7100戸に達し、2023年の予測販売数である26万6200戸から増加します。2023年の販売数は、2022年に売却された34万2000戸のペースと比較して22.2％減少しています。
修正されたカリフォルニアの中央値住宅価格予測は、2024年に6.2％増の86万3000ドルに上昇する見込みです。これは、今年は822,300ドルから810,000ドル（前年比-1.5％）に減少する予定です。持続的な住宅不足と競争激しい住宅市場は、来年も住宅価格に上方圧力をかけ続けるでしょう。
しかし、賃貸市場は住宅再販市場とは異なるようです。賃貸物件投資家は、適切に選択された物件でコストを回収するという完全に異なる機会を持っています。
C.A.R.不動産業者調査 2023年6月
カリフォルニアの不動産業者たちは、再び6月に調査され、楽観的な見通しが高まっているようですが、購入者は慎重な態度を取っています。
カリフォルニア州からの転出を検討する人々
カリフォルニアは他の州へ引っ越しを検討する人々の割合が最も高い州です。
ニューヨーク、ワシントンD.C.、カリフォルニア、マサチューセッツ、イリノイ州が、転出先を探しているホームバイヤーが最も検索する上位5つの州でした。一方で、ホームバイヤーが移り住む先の上位5つの州は、フロリダ、テキサス、アリゾナ、メリーランド、サウスカロライナでした。
住宅市場の低迷リスク、高まる金利、インフレの組み合わせにより、カリフォルニアの住宅所有者は今年の秋に不動産売却を検討する可能性があります。しかし、低い金利を維持することが主な理由で、多くの人々は売却をためらいます。売却意向が減少する要因は、適切な価格を得ること、過酷な引越しの選択をしなければならないこと、そして新たに高額な住宅ローンに入ることへの欲求です。
企業セクターでの解雇が急増する中、急速に上昇する住宅ローン金利に対抗しながら、8月と9月の住宅市場の低迷が10月と12月の見通しを悪化させる可能性があります。
一方で、大家と賃貸市場の展望は少し良好です。次世代の不動産管理ソフトウェアを利用する賃貸管理者は、2023年に最高の収益を生む可能性が最も高いです。賃貸市場の展望について詳しくは、レンタルマーケットの予測をご覧ください。カリフォルニアの最適な賃貸物件については、ManageCasaブログでさらなる洞察とヒントをご覧いただけます。
カリフォルニアの賃貸料金
新しいレポートによれば、アメリカのトップ70都市の中で家賃が最も高い都市のうち、11都市がカリフォルニアに位置しています。Zumperが提供する最新のカリフォルニアの家賃データを参照してください。
| 1 Bedroom | 2 Bedrooms | ||||||
| Rank | City | Price | M/M% | Y/Y% | Price | M/M% | Y/Y% |
| 2 | San Francisco, CA | $3,000 | 3.4% | 7.5% | $3,950 | -1.3% | 7.0% |
| 3 | San Jose, CA | $2,570 | 3.6% | 19.0% | $3,130 | 2.0% | 15.9% |
| 6 | Los Angeles, CA | $2,360 | 0.0% | 18.0% | $3,200 | 0.6% | 16.4% |
| 7 | San Diego, CA | $2,320 | -6.1% | 20.8% | $2,910 | -6.1% | 14.6% |
| 9 | Santa Ana, CA | $2,110 | 3.4% | 24.1% | $2,770 | -3.5% | 23.7% |
| 10 | Oakland, CA | $2,100 | 2.4% | 5.0% | $2,800 | 1.1% | 10.7% |
| 14 | Anaheim, CA | $1,860 | -2.6% | 12.0% | $2,470 | -6.1% | 22.3% |
| 18 | Long Beach, CA | $1,710 | -1.7% | 6.2% | $2,280 | -5.0% | 7.5% |
| 24 | Sacramento, CA | $1,600 | 0.0% | 8.8% | $1,980 | 1.0% | 7.6% |
| 31 | Fresno, CA | $1,520 | 6.3% | 25.6% | $1,680 | 5.0% | 15.1% |
| 69 | Bakersfield, CA | $1,060 | -1.9% | 9.3% | $1,380 | 0.7% | 15.0% |
サンフランシスコ市場、サンディエゴ市場、ロサンゼルス市場について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
CARでは、ロサンゼルス大都市圏を、ロサンゼルス、オレンジ、リバーサイド、サンバーナーディーノ、ベンチュラを含む5つの地域に指定しています。 ベイエリアには、アラメダ、コントラコスタ、マリン、ナパ、サンフランシスコ、サンマテオ、サンタクララ、ソラノ、ソノマが含まれます。 インランドエンパイアには、リバーサイドとサンバーナーディーノの郡が含まれています。
カリフォルニアで家を買う良い時期はでしょうか？
C.A.R.の月次消費者住宅センチメント指数によれば、2023年4月には、消費者の59%が家を売る良い時期だと考えており、前年の55%から増加しています。家を買う良い時期だと感じているのは約25%で、昨年と変わりません。
カリフォルニアの家の価格は、今後12ヶ月で上昇し続けるのでしょうか？
多くの買い手が、家の価格が上昇するのか下落するのかを尋ねています。賃貸人は家賃が下がるのか気にしています。 需要が高く、低金利、低在庫は、おそらく住宅とコンドミニアムの価格を押し上げるでしょう。 トレンドは続いており、買い手の戻りもあります。 カリフォルニアの好調な販売統計に寄与している要因はいくつかあります：
- 都市から郊外や農村地域に住む意欲があり、高額な価格を支払う意向がある
- 史上最低の住宅ローン金利
- オフィスや庭を備えた、より広々としたスペースを提供する（パンデミックの目的地としての）地域への移動
- 資金力のある買い手が準備ができている
- “低金利と住宅在庫の不足は、6月から8月までの3ヶ月連続で州全体の中央価格が新記録を樹立する要因となっています。売り上げの構成が変わることが、中央価格を押し上げ続ける別の変数であり、高価な物件の売り上げ成長が、より手頃な価格の物件を上回って続いています。” とC.A.R.のシニアバイスプレジデント兼チーフエコノミスト、レスリー・アプルトン・ヤング氏は述べています。
カリフォルニアの不動産業者調査
不動産業者の最新調査では、引き出しを行う者は減少し、新しい物件をリストアップする者が増加し、売上や価格に対する楽観は薄いとされています。
カリフォルニアの住宅市場の予測
C.A.R.は、2021年のより多くの住宅販売と価格の上昇を予測しました：レスリー・アプルトン・ヤング氏は、2021年のカリフォルニア住宅市場の最新の予測を発表しました。 彼女は、カリフォルニアの中央価格が70万ドルを超え、価格が上昇する原因となる低在庫が引き起こす価格上昇が起こると予想しています。 現時点でわかっているように、売上は減少しています。
カリフォルニアの週間ショーイング指数は、2019年9月よりも182.3%高い水準に達しています。 住宅ローン金利は再び下がり、購買申請は先週、前年比24.2%増加しました。
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Sep 23, 2023 , ManageCasa社ウェブサイトを元に、筆者が和文抄訳し加筆修正を加えたものです。内容の真贋については原文を正として取り扱いください。
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